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知的財産権講座(77)

和歌山大学顧問

杉本特許事務所所長弁理士 杉本勝徳

「特許取得の条件(4)」
特許を取得できる条件の第二は産業上の利用性である。
特許法第29条柱書きには「産業上利用することができる発明」をした者は・・とあり、産業上利用できる発明が特許の対象と規定されている。産業上の利用とは、一つは工業的に量産されるものであり、今一つは工業的に量産されるものではないが産業の発展に利用できるものである。
前者は工業的に量産されている自動車やテレビ、コンピューター、携帯電話、身の回りの商品を含めてあらゆる製品であり、後者は鉄道、道路、ガス、水道、電気等のインフラおよび建築物の構造等である。
更に三つ目は農業、漁業、林業の方法があり、作物の成育方法、漁獲の工夫、林業に於ける植林方法、動物の飼育方法等がある。

要するに産業上の利用が可能なものであれば総ての発明が対象であるが、産業上利用できないものがある。
例えば個人の能力によるもの、スポーツ選手の特殊な才能によるもの、趣味で行うもの等がそれに該当する。

野球のフォークボールの投げ方、盗塁の方法、三振の取り方、ゴルフのパターの打ち方、プロレスの技、テニスやバドミントンの打ち方、登山の方法、水泳の早く泳ぐ方法、唄の上手な歌い方、美しい風景画の書き方、マジック等は産業上利用できないとされている。この他、成績が良くなる勉強方法や論文の書き方等がやはり産業上の利用性が無いと考えられる。また人体を構成の必須要件とする病気の治療法、手術方法等も個人個人によって異なるので、産業上の利用性が無いとされている。

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