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知的財産権講座(60)

和歌山大学顧問

杉本特許事務所所長弁理士 杉本勝徳

「こんな発明あんな特許」(28)
電柱に張られたワイヤーに蔦ストッパーが取り付けられていることを前回述べましたが、材質が合成樹脂で表面が滑らかに加工されており、直径が20センチ、長さが2メートルの筒体がどうして蔦避けになるのかを説明します。日本の山野には蔦性の巻きつく植物が大変多く、電柱でなくとも他の樹木に巻きついている光景をよく見ます。

蔦は対象物に巻きつくときに、大体50センチ程度の間隔で根を張って行くので、表面がスベスベの滑性状態であれば、蔦は根を張ることが出来ないことになります。ワイヤーは複数本の金属線(太い針金状のもの)を縒った状態なので、蔦が根を張る隙間は充分あります。

しかし本件発明の筒体をワイヤーに設けていると、表面が滑性で根を張れない他に、蔦はワイヤーに巻き付いても対象物の直径が急に大きくなると巻けなくなる習性があります。このような理由で全国2500万本電柱のうち、1000万本以上に本件発明の筒体が設けられており、一本の電柱に数本のワイヤーと数本の筒体が設けられている場合もあります。


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