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知的財産権講座(85)

和歌山大学顧問

杉本特許事務所所長弁理士 杉本勝徳

「特許出願の要件(3)」
前回、前々回と特許出願の要件について述べたが、特許出願する前に、研究開発した技術をどのように扱うかを充分検討して出願する必要がある。新規に開発した技術は、当然過去の技術とバッティングしていないことが必須要件ではあるが、過去の技術を調査するのは特許庁のホームページ「特許情報プラットホーム」(J-PlatPat)によって相当程度調査可能だ。調査の結果、過去の技術とパッティングしていないと判断したときに、特許出願するか、それともノウハウとして開発した技術を秘匿しておくかの判断が必要だ。その判断の目安になるのが、技術をリバースエンジニアリングできるか否かに掛かってくる。すなわち、製品として世に出したときに、製品を分解または分析して技術を知られてしまう恐れがある場合は特許出願が必要だ。しかし、分解しても分析しても技術を知られる可能性がないと思われる技術、および工場内にある設備で不特定の人の目に触れない装置は、特許出願せずにノウハウとして温存しておくことが肝要である。特許出願制度は出願によって技術を公開した代償として、20年間(薬は25年間)国家が独占権を保証するものだからである。最近の技術ではブラックボックス化しているものが多いが、リバースエンジニアリングの対象であることを判断する必要がある。


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